還暦を迎えた父に感謝の気持ちを込めて贈った日本酒

先日、父が還暦の60歳の誕生日を迎えました。 娘の私もアラサーであり「月日の流れは本当に早い」と改めて思いました。 現在は家族と同居していますが、様々な事情で離れて暮らしていた子供の頃、父が必ず駆けつけてくれたことが嬉しく、学校の行事で張り切っていたことを今でも覚えています。

仕事一筋でこれといった趣味がない父ですが、ほぼ毎晩晩酌しているので感謝の気持ちを込めてちょっといい日本酒をプレゼントすることにしました。 ネットでの検索やお酒に詳しい知人に相談するなど、無事購入した日本酒を渡し喜んでもらうことができました。安堵した一方で、「一口だけでも味見してみたい」と密かに企んでいる私です。

還暦のときプレゼントする風習がある赤いちゃんちゃんこの赤には魔除けの意味があり、ちゃんちゃんは子供の袖なし羽織のことです。 産まれてすぐに亡くなってしまう赤ちゃんが多かった昔は、厄が来ないように赤い服のちゃんちゃんこを着せていたそうです。 中国から伝わった60年周期で繰り返される暦の「十干十二支」にちなんで、暦が一巡すると赤ちゃんに還ると考えられた還暦に赤いちゃんちゃんこを贈る習慣が生まれました。

長寿をお祝いする意味合いが強かった昔と異なり、平均寿命が延び人生の区切りとしてお祝いする意味合いが強い現在、赤いちゃんちゃんこはあまり喜ばれないようです。 現に「いらないよ」と父にきっぱり言われました。

何よりも大切なことは、日頃の敬意、感謝や長年働いてきた労りの気持ちです。 普段はなかなか面と向かって言えない「お父さん、還暦おめでとう、いつもありがとう、これから少しずつ親孝行させてください」の言葉を贈りたいと思います。