コーヒーの味に詳しい主人が、私にも飲ませてあげたいからと、コーヒー専門店で２種類のコーヒーを買ってくれました。お店の中でも比較的手ごろな価格のものと、お店のオリジナルブレンドという高級な豆の２種類です。二つを飲み比べて、おいしいとより分かりやすくするためのようです。

いつもはインスタントコーヒーに飲み慣れているせいもあってか、とてもコーヒーを入れる前からとてもいい香りが漂います。丁寧にコーヒーを入れるとこんなにおいしものがあったのかと思えるほど、味が全く違うのには驚きます。しかし、２種類を飲み比べても、どうにも味の違いは分りません。どちらがどちらの豆だからこっちの方がおいしいのだろうという先入観がなければ差がないように思えます。しかし、高いお金を出して買ってくれた主人にはそんなことは言えません。「やっぱりこっちの方がおいしいね」と分ったように言います。それでも私のとっては両方極上とも言えるほどのコーヒーでした。

数日後、コーヒーを入れようと主人に「どっち飲む？」と聞いてみると、主人の口から「どっちでも味変わらないからいいよ」という意外な声が聞かれました。あれだけ味にうるさかったほどの主人からまさかの発言です。昔、喫茶店で飲んでいた時の味と全然違うとの事ですが、それはプロの喫茶店とは味が違っ当然でしょう。しかし、私の実かックがおかしいのかと思っていたけれど、実は主人も味のつがいが分らなかったと聞いておかしくてなりませんでした。今度からは手頃な豆で大丈夫そうです。

2015.01