たとえがヘタ?そんなの状況を考えると当然です

安倍総理が安保法制について使ったたとえがヘタとか、分かりにくいとかそういった種類の批判があちこちから出ているようです。テレビに出た総理は模型を駆使しながら、集団的自衛権を「協力して火事を消化する」行為にたとえました。で、それが批判の的になっている、と言う事です。まあ確かに消火活動とかおせじにも巧みなたとえとは言い難いものですが、おそらく総理はもっと上手いたとえなんかいくらでも出来るんではないでしょうか。国会で安保法案が衆議院で可決され通過した状況になって反対しているような層の中には、なんとなくテレビ新聞が反対の論調だから自分も反対しておこうと言う薄らボンヤリした人が相当数いると考えられます。明確な意思でもって賛成反対をしている層は動かしようもありませんが、ここに至って興味のない人に訴えかけることは可能です。しかしそのためには、相当レベルを抑えた話をしなくてはいけません。そして政治家にして総理大臣という立場もあります。政治家と言うのは立場が上になればなるほど、使用する言葉や表現のチョイスを慎重に行わなくてはなりません。国同士の外交に一番近いものは、ぶっちゃけ言ってヤクザ同士の抗争です。それで集団的自衛権のたとえも組同士の同盟などで説明は付くのですが、そんなたとえを総理が出来るかと言うと、非常に微妙です。そんな理由があって、あのような表現が出てきたのだとは察せられます。まあ、だとしてもアリャネーワと言う意見はわからなくもないですが。